直木賞作家・黒川博行の「後妻業」がなまなましかった

 

直木賞作家・黒川博行の「後妻業 (文春文庫)」を読みました。

表紙絵が、なんかエグイです・・・。

 

 直木賞作家・黒川博行の「後妻業」

遺産目当てに高齢の資産家の後妻になる。

こんな話、世の中で、無いことは無いんだろうなぁ、と思います。

でも、それを「業」として、何度も繰り返すというのは・・・。

本書では、まさに「後妻」となることを「業」とする女性・小夜子が主人公として描かれています。

結婚相談所の所長とグルになって、「これ!」といった資産家をターゲットにします。

結婚相手が、都合よく短期間のうちに、しかも繰り返し他界する訳も無く、そこには「相応の理由」があるのですが・・・。

 

モデルは・・・

この話、どう考えたって、この容疑者がモデルですね。

筧千佐子 – Yourpedia

あらためてネットで調べたら、凄まじい所業を重ねています。

まさに小説を地でいくような行いで、人生でもし、こんな人間と接点を持ったら、と考えるだけでも怖くなります。

 

小説の感想

小説は、とてもおもしろかったです。

ストーリーは常軌を逸した容疑者の犯行がなまなましく描かれ、作者・黒川博行特有の関西弁での軽妙なやりとりが随所で楽しめます。

難を言えば、やや散漫な印象を受けたということ。

主人公は、後妻業の女・小夜子ですが、冒頭は、被害者の娘が中心、次いで女好きの結婚相談所の所長、そして、元マル暴担当刑事であった興信所の探偵へと、メインとなる登場者が変わっていくのです。

結果、誰が主人公なの?という感想を持った程で、小夜子のことを十分書ききれていないように思います。

また、エンディングも、若干、喰い足りない感じでした。

*小夜子のことは、どちらかというと、頭が悪くて、思考力も人としての感性もマヒしている人間として描かれています。

 

「後妻業の女」として映画化されました

さて、本作が映画化・DVD化されました。

タイトルは「後妻業の女」

 

小説名と違うタイトルとなったのには、映画では主人公の女をより際立たせようとの狙いがあるのかもしれません。

配役は、後妻業の女・小夜子が大竹しのぶ、結婚相談所所長が豊川悦司、興信所の探偵が永瀬正敏。

その他の主要な登場人物は、津川雅彦や伊武雅刀、笑福亭鶴瓶といったキャスティングで、役どころに見事に当てはまっているなぁと思いました。

 

主人公が大竹しのぶ、そして、ストーリー上、この後妻業の女を際立たせていましたね。

全体的にコメディタッチとし、エンディングは小説とは・・・でした。

ペテン師役の豊川悦司がいい味を出していましたよ。

 

 
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