マネジメント層のあやふやな指示が部下の疑心暗鬼と混乱を招く(内容はゆるめ)

 

関東地方に台風が接近中です。

強い勢力をもったノロノロ台風が直撃しそうだ、ということで、職場では「早めの帰宅」指示が出ました。

で、その指示受けて、職場ではドタバタというほどでもないですけど、ちょいっとぬるい展開がありました。

「早めの帰宅」指示の内容そのものは、まあ、こんなもんだろうな、というもの。

問題は、「早めの帰宅」指示を受けたあとの職場のマネジメントの対応で、ぶっちゃけ、「なに、それ?」と笑ってしまうものだったんですね。

そして、その対応と部下たちの様子を見ていて、いろいろと考えさせられるものがあったんです。

中でも一番強く感じたのは、

マネジメント層のあやふやな指示は部下の疑心暗鬼と混乱を招く

ということでした。

ということで今回は、指示の出し方について、感じたことを記したいと思います。

早めの帰宅指示の内容

台風の接近を受けて、今日の午後3時ごろ、社員向けの掲示板に、「早めの帰宅」の案内がなされました。

発信者は総務部長で、内容は、

  1. 台風が近付いているので、業務に支障の無い人は早めに帰宅しても良い
  2. 帰宅する際には、上司に承認を得ること
  3. すべってケガしないよう気をつけて帰ってね

というもの。

まあ、内容はこんなもんですよね。

(この手の話をマネジメント層宛ではなく、社員全員に一斉に周知すること自体に違和感(ワキの甘さ)はありますが、特定の人向けの情報も全社員に一斉メールしてくるような組織なんで・・・苦笑)

この「早めの帰宅」の案内を受けて、私の所属する部署の部長は、全部員に向けてメールを発信しました。

内容は、

  1. 早めの帰宅許可が出ている
  2. 各々、帰る時間は自己判断するように
  3. 帰れる人は課長の承認を得ること
  4. ただし、A課(私・管理人が所属する課)は課長が出張でいないので、私(=部長)に言ってください
  5. 服務整理がどうなるか不明だけど、タイムカードだけは押して帰るように
  6. 明日、通勤が困難だったら時間休暇(1時間単位で休暇が取れるのです・笑)は事後でもOK

というメールでした。

これを読んで、あなたはどう思われましたか?

 

マネジメント層のあやふやな指示

私はこのメールを読んだ瞬間、思わず笑ってしまいました。

これ、はっきり言って、所属長が出すべき「指示」じゃないですよね。

この部長、日ごろから飄々としている人で、部会などの公式の場でも「ぬるい」発言が多く、私は好きです。

なので、悪口めいた書きぶりになってしまうことに多少のためらいはあるんですが・・・。

ただ単に、総務部長発のメールを、分かったような分からんような文言で言い換えてただけで、部門長としての判断なり意志が全くないんですよね~。

 

言わずもがな、ですが、台風が接近しているから「早めの帰宅」というのは、社員の安全のための措置です。

何らかの事故なりトラブルがあってはいけないから、それを避けよう、ということが大前提ですよね。

総務部長は、立場上、各部門のマネジメント層をすっ飛ばして、全社員に向けて「すぐに帰りましょう」とはいえません。

そんなことをしたら、うるさ方の部長連中から、

「何を勝手な指示を出しやがったんだ!」

って、イチャモンをつけられるのは、目に見えてますから、ね。

しかし、部門を預かるマネジメントとしては、帰っても良いという公式な指示が出ている以上、「すぐに帰れ」というべきなんです。

それが本来の主旨である社員の安全確保につながるわけですから。

 

ところが、部長からのメールには「???」と思わざるを得ない点だらけ。

まず、2の「自己判断」ですが、そもそも指示されている部下の側に、最終決定の判断を委ねるということが変ですよね。

しかも、本人に判断させておきながら、3の「帰れる人は課長の承認」と上司のOKを取らなければならないのもおかしい。

 

こんなあやふやな指示を受けたら、サラリーマンなら

「『あいつ、早く帰りやがった』って、悪く思われないんじゃないか?」

って疑心暗鬼になってもおかしくないですよね。

そうなったら、本当は帰りたいのに「帰ります」と言い出せない、っていう人が絶対に出てきますよ。

しかも、自己判断させてるくせに「承認を得よ」という、なかなかの”いたぶり”付きですから、

「もし、ダメって言われたらどうしよう?」

と心配になって、ますます、言い出しにくくなりますよね。

 

実際、ロートルの社員は、

「この手の指示に慌てて乗っかったら、あとでエライ目にあうんだよなぁ」

なんて、昔、きっとなんかあったんだと思いますが、めちゃくちゃ疑ってることを言ってましたからね。

5の「服務がどうなるか不明」というのは、これまた、責任ある立場の人が発するべき言葉ではありません。

 

不明だったら、決定権者である総務部長に確認したうえで、それを自分の部下につたえるべきです。

なのに、早帰りした人には時間休暇を出してもらうかもしれないという含みを持たせた書きぶりをするものだから、早帰りをしたい人に二の足を踏ませますし、6の「遅れたら時間休暇の申請は後で行っても良い」というのは、ますますもって追い討ちをかけています。

 

さらに大笑いしたのが、4の「A課(私・管理人が所属する課)は課長が出張でいないので、私(=部長)に言ってください」の顛末。

実は、隣のB課の課長が、総務部からの通知のあと、行方不明になっていたんです。

 

社内のどこかで打ち合わせでもしていたのでしょうけど、この人もこんなタイミングで所在不明になるというのも変な話で、B課の人たちは直属の課長がいないものだから、帰るに帰れない状態なわけです。

「もう帰りたいんだけど、うち、課長がいないんですよね~」

とB課の人が笑いながら部長に言ったら、

「A課の人たちは、出張でいないから、私が代行承認できるけど、B課は課長が社内にいるんだから、勝手に承認できないなぁ。どこに行ったんだろ?」

と、これまた笑いながら部長が答えていました。

 

これを聞いて、皆、笑っていましたけど、上長だったら強権的に代行するか、B課長の携帯電話に連絡を入れて、戻って来いというか、俺が代行するからな、と言えば良いのにと思いましたね。

部長にB課長という2人のマネジメント層のぬる~い対応が、所属する部下たちを見事に混乱させていました。

 

もちろん、やって来る台風が猛烈な勢いで、すぐにでも上陸し、電車は動かなくなるし大きな被害が出そう、みたいな状況だったら、こんな悠長なことはやっていなかったと思います。

が、それにしても、部長からのメールは、指示と呼ぶにはあまりにお粗末な内容で、こういったマネジメント層のあやふやな指示が部下の疑心暗鬼と混乱を招くんだなぁ、と久々に思いました。

 

ちなみに部長は、決して責任逃れでこんなメールを書いたのではないということは補足しておきます。

彼の性格から、こういったぬる~い対応をやるのが、当たり前の人なので。

(というか、ピキピキっとしたマネジメントが出来ない人なんですけどね)

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適切な「指示」とは何か?考えた

今回の台風による早めの帰宅指示は、適切な「指示」を考えるうえで、ある面、分かりやすい事例だと思います。

このケースでは、

  • 目的は、社員の安全確保。
  • 手段は、早めに社員を帰宅させること。
  • この2点について、全社的なオーソライズが得られている。

ことが条件。

 

だとすれば、マネジメントがやるべきことは、

  • 部下に対して、「皆、すぐに帰ってください」と指示を出すこと
  • 部下が帰った結果、業務に支障が出たら責任を持つこと

のふたつしかないと考えますが、いかがでしょうか?

(ぶっちゃけ、台風が理由と言うのが誰でも分かる状況で、たかだか2~3時間早帰りしたことで起きる問題なんか、たかが知れてるわけですし、その責任を上司が持つと言ったところで、全然たいしたレベルじゃないはずなんですけど、ね)

 

帰るべきか、残るべきかの判断を部下に委ねるようなあやふやな指示を出したり、上司の指示の結果、休暇申請を出さなければならないとか、「業務上の問題が起きたら、その責任は自分が負わなければならない」というリスクを部下に感じさせるようなあやふやな態度は、マネジメントとして、やってはいけないことと考えるのですが、いかがでしょうか、ね?

 

おわりに

今日の台風の一件で、マネジメントのあやふやな指示の出し方とその後の態度が部下の疑心暗鬼と混乱を招くことを体感しました。

そして、マネジメントする立場の方は、自身の言動が部下にとても大きな影響を与えているんだということを考えると、あらためてマネジメントって大変だなぁって思いましたね。

では、また。