変身願望とハロウィンが楽しい理由について

「死霊の墓場」に棲む「地獄の死刑執行人」

私も、子どもを怖がらせる役をやらせてもらいました。

初めての年、私が仰せつかった役は、「死霊の墓場」に棲む「地獄の死刑執行人」

そもそも、死霊の墓場に何で地獄の死刑執行人がいるのか・・・、もう、めちゃくちゃな設定ですね(笑)。

やるのは、照明を暗くした室内で、迷い込んできた子どもたちを追いかけまわすことです。

子どもたちは、わーわー、きゃーきゃー、叫びながら、逃げ惑います。

それはそれは、本当に楽しかったですね。

 

でも・・・、若干、満ち足りないものが・・・。

 

「なんでだろう?」と考えたところ、それは「変身」の仕方のせいではないか、と思ったのです。

「地獄の死刑執行人」という役柄上、私の格好は、頭の先から足元までを、すっぽりと覆う黒マント姿でした。(衣装は自前で調達したもの)

この格好だと、「自分がやっている感」が、どうも足りないのです・・・。

端から見ても、誰が中に入っているのか分かりません。

上の写真の劇団員の方々は、本格メイクをしていますが、それでも知っている人間から見れば、誰かはすぐにわかります。

でも、私の場合は、まったく分かってもらえず、「誰?」って聞かれてばかり。

ま、「変身はしているけど、自分にはその実感が無い」のです。

余談ですが、同じくボランティアで参加していた女子大生の方々は、皆、可愛い魔女に変身していました。

 

亡霊に守られた悪魔城に眠るドラキュラ

翌年の「ハロウィン・パーティー」では、違う役をやらせていただきました。

「亡霊に守られた悪魔城に眠るドラキュラ」役(写真右端が私です。隣から順に、ゾンビ、亡霊、魔女)。

 

劇団の方に舞台用のメイクをバッチリしてもらいました。

準備した衣装も完璧です。(これまた自前で調達しました)

 

悪魔城に迷い込んだ子どもたちを、亡霊が捕まえる。

その騒ぎに目覚めたドラキュラが、怒って子どもたちを責め上げる。

最後は、ちょっとしたゲームをさせて、それに成功した子どもたちは脱出できる。

そんなストーリーです。

 

アドリブOKのセリフ回しもあります。

迷い込んだ子どもたちに、

「私の眠りの邪魔をするのは・・・、オマエか!!

と言って、ビビらせます。

それまで、半分ニヤけていた子も、瞬時に真顔になります。いや、蒼白になります。

そして、素直に言うことを聞くのです。

「オマエか!! 喰ってやろうか!!」

「・・・ボクじゃない・・・」

こう言って、泣き出す子どもも・・・。

 

主催者に、「何人か泣いちゃったんですけど、大丈夫ですかね?」と報告したら、一瞬、真顔になったあと、笑いながら「大丈夫、大丈夫、何とかなるって」といわれました。

参加するにあたって、「本当に怖いから覚悟してね」の案内と「後になって文句を言いません」との承諾書を提出してもらっていましたが・・・、やはり、クレームは来ただろう、と。

 

変身願望とハロウィンが楽しい理由

見る人が見れば「私」だと分かる中、全く別の役割を演じる・・・。

違う自分になる開放感、そして、普段は出来ないことが出来てしまう快感。

一方で、どこかに「本来の自分」を残している安心感。

知り合い同士、互いの「変身」度合いにチャチャをいれて楽しむ。

「変身願望」とは、こういうことなのかなぁ、と思いました。

 

一人だけで、時期を考えずに仮装するのは、とても勇気がいります(全然、平気って人もいますけど)。

でも、ハロウィンでは、皆が一斉に変身するので、負い目を感じずに「変身願望」を充たせられます。だから、楽しいのでしょうね。

ボランティアを退いて以降、ハロウィンで自分が仮装することはなくなりました。

が、仮装している人を見るのは、楽しみになってきました。

唯一、血だらけメイクで外を出歩くのだけはやめて欲しいですが(笑)。

 

では、また。

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