転職活動の最大の難関、採用面接。
どなたでも「これは聞いて欲しくない!」という質問がいくつかあることでしょう。
中でも一番聞かれたくない質問や答えたくない質問は、前の会社の「退職理由」ではないでしょうか?
この「退職理由」は、転職・再就職に関わらず、採用面接では必ず聞かれる質問です。
「退職理由」が前向きなものであっても、「人には言いたくない」ことがたくさんあって当たり前。
まして、人間関係のトラブル、仕事の上での失敗、労働条件の厳しさ、そして、解雇や退職勧奨を受けたなど、「退職理由」が後ろ向きのものだったら・・・。
正直に話してしまっても良いのか?
答え方によっては自分の評価が下り、採用されないのではないか?
いろいろと考え始めると、どう答えればいいか悩んでしまいますよね。
こちらでは、転職時の採用面接で、なぜ退職理由が質問されるのかと、退職理由を話すときに注意すべきことを紹介します。
退職理由を聞かれる理由
転職時の採用面接で退職理由を聞かれる理由は、それは応募者に次のようなネガティブな要素がないかを確認するためです。
人間性と仕事観
あなたが、採用担当者だったとして、応募してきた人が、
- 会社や仕事を甘く見ている
- 忍耐力がなく、すぐに会社を辞めてしまう
- コミュニケーション能力が低く、社内外で良い人間関係を作れない
- 自己中心的で不平・不満が多く、責任逃れで他人のせいにする性格である
としたら、どうしますか?
いくらビジネススキルが高くても、あるいは立派な業績を出していたとしても、このような人は採用しないですよね。
人間性や仕事観が社会人として不十分で、それが理由で退職するのであれば、仮に転職しても、また同じ事を繰り返すリスクが高くなります。
それ以前に、このような人と一緒に働きたいとは思えませんし。
なので、面接担当は、退職理由を聞きながら、あなたの人間性や仕事観をチェックしているのです。
就業感が「青い鳥症候群」
自分が、実際にその立場でないと、よその良いところだけが見えてしまい、「いいなぁ」、「うらやましいなぁ」と思い込むことを、「隣の芝生は青く見える」と言います。
これと似たような言葉で「青い鳥症候群」というのもあります。
この「青い鳥」とは、「どこかにいる幸せの青い鳥を探して冒険する」というメーテルの童話からとったもの。
「自分にふさわしい職場や自分に見合った職場が、世の中にはきっとあるはず」と、会社を転々とする人のことを指しています。
*会社を転々と飛び回る様子から「グラスホッパー」と呼ぶこともあります。
ほとんどの転職者は、しっかりと考えて、あるいは、やむにやまれず転職を決意しています。
でも、ごく稀に「青い鳥症候群」のような人がいて、ただ漠然と「今の会社はダメ」「もっと良い会社があるはず」と、転職を繰り返す人です。
残念ながら、このような人は転職しても腰が落ち着くことなく、すぐに会社を辞めてしまう可能性が高いので、いくら能力があっても会社は敬遠するのです。
退職理由を聞く理由は入社させたくない人を見出すため
以上のように、退職理由を聞く理由は、応募者にネガティブな要素がないかを確認するためとなりますが、それはすなわち「入社させたくない人物」を見出すために行っているとも言えます。
退職理由を聞きその受け答えを見ると、応募者がどんな人なのかは、本当に良くわかりますので。
退職理由を答えるときに気をつけること
では、採用面接で担当者から退職理由を聞かれたとき、どう答えるとよいでしょうか?
意識すべきポイントは以下の4点です。
批判しない
前の会社や上司を批判するのはNGです。
退職理由を話していると、ネガティブな要素にも触れることになりますが、それをストレートに言うと、採用担当者は、
- 「平気で会社の悪口を言える人」
- 「忍耐力のない人」
- 「一方的な被害者と思いこむ人」
- 「本人にも至らぬ点や落ち度があったはず」
などの思いを持つでしょう。
これでは、自分で自分の評価を下げてしまいます。
回答では、批判するのではなく、ポジティブな表現に切り替えて話すようにしましょう。
今いる会社が本当にひどい会社で、だから転職するという方も、会社の悪口は別の場面だけで留めておいてくださいね。
表情や態度に気をつける
退職理由を答えるとき、その内容とともに、答える際の表情や態度も重要です。
人事の採用担当者は、面接のプロです。
話の内容もさることながら、見た目や態度、あるいは、声のトーンなどによって、その人の本質を見抜く力を持っていると思って良いでしょう。
オドオドした態度や暗い顔でボソボソと話す様子は、自信の無い暗い人との印象だけでなく、何か隠し事をしているのでは?と勘ぐられてしまいますよ。
ビシッとした態度で、採用担当者の目を見て、ハキハキと話すことを意識しましょう。
話の終わりに将来の希望を付け足す
採用面接では、積極性や意欲の高さを示すことが大切であり、退職理由を話す場合も同じ。
退職理由そのものは過去の説明となりますので、ここで積極性や意欲を示すためには、「XXで退職を決意したが、こちらの会社に入社したら、~したい」
と志望動機をふまえた将来の希望を付け足すようにしましょう。
受け身の言葉を使わない
「~させられた」「~しろと言われた」など、受け身の言葉を使うと、主体性が乏しくて人任せな人間との印象を与えます。
さらに良くないのが、「~してくれなかった」と言う表現。
これは前の会社を批判することにもつながり、
「そうやって人のせいにしているけど、自分はどうだったわけ?」
と思われてしまいますから。
受け身言葉を使うのは、やめましょう。
まとめ
転職時の採用面接で、「退職理由」が必ず聞かれるのは、
応募者の「人間性と仕事観」と「就業感」をチェックし、
「入社させたくない人物」かどうかを見出している
からです。
「退職理由」を答えるときは
- 批判しない
- 表情や態度に気をつける
- 話の終わりに将来の希望を付け足す
- 受け身の言葉を使わない
の4つのポイントに気をつけましょう。
これを面接の場で急に行なうのは難しいので、あらかじめ回答案を作っておくといいですよ。
また、 回答案は、 転職エージェントのコンサルタントにチェックしてもらい、模擬面接等の練習もしておくと安心できます。
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