人事異動で地方転勤になったら必ずやるべき6つのこと

 

会社勤めをしていると避けて通れないのが人事異動です。

同じ事業所の中で別の部署に異動となり、それまでと違う仕事を担当するケースもあれば、

事業所がいくつもある会社だと、人事異動によって転居(引っ越し)を伴う転勤となることもあります。

 

都会から都会へ、あるいは、地方から地方へ。

また、東京や大阪などの大都会から、地方の田舎町に転勤なんてこともあるでしょうし、もちろん、その反対もあるでしょう。

 

私自身、これまで人事異動によって、5回、見知らぬ土地への引越しを経験しました。

中には、都会地の大規模事業所から地方の小さな事業所に転勤となったこともあり、そのときは

「地方に飛ばされた!」「左遷された!」

と、とっても悔しい思いをしたものです。

 

さて、このように、人事異動によって、まったく縁もゆかりもない地方の町への異動を命じられたら、さまざまな「心理的葛藤」が起きるものですが、それにどのように対処するかが、後々の会社人生においてとても大切になってきます。

そこでこちらでは、実際に心の持ちようも含めて、人事異動で地方転勤になったときに必ずやるべきことを6つ、まとめました。参考にしていただければ幸いです。

 

地方に飛ばされた!

大都会の高層ビルのオフィスで、パリッとしたスーツを着て仕事をする。

喧騒に揉まれながらも、ガッツリと仕事をこなして、充実した毎日を過ごしていた。

なのに・・・、ある日、突然、人事異動を言い渡される。

 

「なんでオレが田舎に転勤?」

上司から聞かされた転勤先は、見たことも聞いたこともない地方の小さな町。

仕方なく着任したら、そこは田んぼと畑に囲まれた平屋建てのしょぼい事務所。

2~3名のロートル社員が、ゆる~く働く場所だった・・・。

 



このような人事異動を命じられたら、まず間違いなく「飛ばされた!」と思いますよね。

「なんで、この俺が飛ばされるんだ?」と強く反感を持つでしょうし、「こんな会社、辞めてやる」という思いになるでしょうね。

 

あるいは、新卒で意気揚々と入社式に臨んだものの、新入社員研修中に知らされた配属先がびっくりするような地方(ド田舎)。

出鼻をくじかれた思いになるし、会社の中枢である本社や都会の大きな事業所に配属される同期からは、

「あいつ、新卒早々、地方に飛ばされた!」

と陰口をたたかれ、会社を辞めたくなるかもしれません・・・。

 

上で書いた人事異動の話は、極端な例と言えるでしょう。

でも、会社生活の中で全くありえない話ではなく、私自身、似たような人事異動を経験しましたし、私のまわりでも何度も見聞きしています。

会社によっては、とんでもない人事異動をやりますから、想像もつかない異動というのは結構、現実的な話で、いつ、自分の身に降りかかってくるか知れないのです。

 

自分自身が地方転勤を命じられて、どうしても受け入れ難いと言うのなら、本当に「会社を辞める」「別の会社に転職する」のも有りでしょう。

でも、一時的な感情で熱くなって退職を決めてしまうと、あとあと後悔する可能性は高いんです。

なので、決しておすすめはできません・・・。

 

地方転勤は飛ばされたとは限らない

さて、このような大都会から田舎町への地方転勤ですが、必ずしも飛ばされたことにはならないのです。

 

こちらの記事に詳しく書いていますが、

左遷や降格など納得のいかない人事の裏側にあるもの
会社の中で人事異動はどのように行われているのか、そして、左遷や降格など納得のいかない人事はなぜ起きるのか。表には出てこない人事の裏側を、具体的に紹介しています。
*地方転勤は、会社の数ある人事異動案の中で、たまたま、その人にお鉢が回ってしまっただけの場合があり、さらに、若手社員であれば、あえて地方転勤させることで経験を積ませたり、メンタリティの強さを測ったりするケースもある、といった内容の記事です。

なので、地方転勤を「飛ばされた!」と、一時的な感情で熱くなって態度を荒げたり、「やってられるか」とくさってしまわないことが大切なのです。

 

地方転勤でもくさらない

地方転勤で飛ばされた!

そんな人事異動を命じられたら、誰だって腹が立つし、落ち込むのは当たり前。

 

でも、それで会社を辞めてしまえば、その会社での人生は終わります。

あるいは、くさってしまって仕事をやらなくなると、実はとても大きなチャンスを掴んでいるのに、それをみすみす手放してしまうことにもなりかねません。

すると、本当にダメ社員に落ちぶれ、結果として「飛ばされた」ことが事実になってしまいます。

こうなったら・・・、本当に不幸な話ですよね。

 

不本意な地方転勤を命じられたら、どうしようもない憤りでいっぱいになる。

誰だって、そんな状況になったら腹も立つし、落ち込んで当たり前です。

ですが、決してくさらないようにしてください。



転勤先でやるべきことを見出す

人事異動の内示が出たら、必ずやっていただきたいことを下記の記事にまとめています。

この記事の中にも記していますが、特に「飛ばされた」と思えるような地方転勤を命じられた場合は、必ず「異動の理由」を上司に確認していただきたいのです。

すると、あなた自身に対する評価とともに、これからのあなたに対して会社が期待していることが告げられるでしょう。

これらを踏まえて、転勤先であなたがやるべきことを見出してください。

 

人によって具体的な課題が示されるかもしれませんし、漠然と「今後の成長に期待してるよ」としか言ってもらえないかもしれません。

それでも、新しい職場で何をやるべきかを見出すヒントに、間違いなくなるはずです。

こうやって、転勤先で自分がやるべきことを見出し、実現することを目標とすること、つまり、前向きの気持ちで新天地にいくことが大事です。

 

転勤先の仕事に慣れる

ここからは、実際に地方に配属されてからやるべきことを記しています。

これらは、地方転勤(田舎への異動)に限らず、別の事業所へ転勤となった際にも当てはまることです。

職場の上司・先輩・同僚との人間関係をうまく作る

人事異動となったら、行き先に関わらず、新しい職場で良い人間関係をつくることが、会社生活の鉄則です。

職場でのルールは何か、どのような仕事のやり方をしているのか、今の課題は何か、これまでのさまざまな経緯はどのようなものか、お客様やお得意様、お取引先で気をつけなければいけないことは何か・・・。

 

転勤先の先輩・同僚に、教えてもらいたいことは、たくさんあります。

手助けしてもらうことも、たくさんあるでしょう。

まして、地方転勤となった場所が、全く見も知らぬ土地だったら、そこで頼りになるのは、同じ会社に勤める人たちだけですよね。

他に知り合いが一人もいないわけですから。

このように、仕事の上でも、生活の上でも、さまざまな面倒を同じ職場の人たちに見てもらうことになるのです。

 

ところが、もし「飛ばされた!」という思いを引きずって、転勤先で斜に構えた態度を取っていたら、あるいは、「自分は都会でがんばってきた」と自慢げに話をしたり、「田舎の仕事のやり方は生ぬるい」など小馬鹿にするような態度を取っていたら、職場の人たちは、あなたのことをどう思うでしょうか?

「なんだ、こいつ、都会風を吹かせやがって、生意気だな!」

と、反感を持ってしまいますよね?

こう思われてしまうと、足を引っ張られることはあっても、手助けなどしてもらえません。

 

見知らぬ土地で、会社の同僚たちからも見放されると、本当に孤独な日々を過ごすことになりますよ。

是非、新しい職場の上司・先輩・同僚たちと良い人間関係を作るようにしましょう。

 

地方での仕事のやり方に慣れる

仕事の全体的な流れややるべきことは、会社として統一されていても、細かい部分でローカルルールというものが存在します。

これは、いわゆる「土地柄」に根ざしたもので、会社以外の取引先などとの関係をスムーズにするために、外部の仕事の進め方に合わせているケースがあります。

また、その土地に住む人たちの性格によるところもあるでしょう。

(大阪はせっかち、沖縄はのんびり、といったことです)

 

このローカルルールは、見ようによっては非効率だったり、理不尽な内容もあるでしょう。でも、それを全否定したり、無視して自分のやり方で勝手に推し進めるのは、決してよくありません。

周囲の反感を買い、組織としての統一感を損ねるだけでなく、対外的に迷惑をかけるからです。

 

なので、基本はローカルルールを守り、その地方での仕事のやり方に慣れることが大切となります。

思うところや言いたいことはあっても、一旦、それらを全部飲み込んで、その職場にあわせたやり方をマスターしましょう。

「ここはこう直したほうが良い」と考えることは大事です。

ですが、それを提言したり実行に移すのは、地元のやり方ができるようになってからの話。

でないと、「やることもやらずに、えらそうなことを言うな!」と、これまたいらぬ反感を買うことになりますので。



地元の名所に足を運ぶ

都会から地方転勤となった人の中には、「都会が恋しい、田舎はいやだ」と地元に溶け込もうとせず、週末になると以前過ごしていた都会地に出かけていき、そこで友人と過ごす、なんて人がいます。

これはこれで、ひとつの休日の過ごし方ですが・・・、毎週末、こんな過ごし方をするのってもったいないですよね。

 

せっかく今、見知らぬ土地で暮らせているわけです。しかも、会社員で人事異動があったからこそ、この土地に「縁」ができたのです。

転勤族ならではの醍醐味、このチャンスを楽しまないのは損ですよ。

 

まず、おすすめしたいのは、その地方の名所・旧跡など観光地めぐりをすること。

温泉があれば、温泉地めぐりもいいですよね。

実際、行ってみて「ものすごく良かった」となれば儲けものですし、逆に「全然、たいしたことなかった」と、ガッカリするかもしれません。

でも、自ら足を運び、その目で見たことが大事です。

自分で体感することで、自分の言葉で語ることができるからで、これほど話のネタとして大きいものはありませんからね。

 

そして、良い・ガッカリに関わらず、都会地に住む友人に来てもらって案内してあげると良いでしょう。きっと喜ばれるはずです。

同じように、その地方ならではの有名グルメやB級グルメ、地酒を楽しむのもいいですよね。

 

地元新聞紙を購読する

地方転勤になったら、地元の新聞紙(地方紙・県紙)を読むことをおすすめします。

全国紙や日経新聞しか読んだことがないという人もいらっしゃるでしょうけど、ほとんどの都道府県で、地方紙というのが発行されているのです。

(北海道・愛知県・福岡県はブロック紙と呼ばれることも。また、東京新聞は微妙な位置づけとなり、大阪府では地方紙と呼ぶべきものはありませんが・・・)

 

地元の新聞紙は、一面トップが県知事の発言といった風に、ローカル記事が満載されています。

毎日、地方紙を読んでいると、当たり前ですが、その地方のどこでどんなことが起きているか把握できるので、仕事の上でヒントを得たり、話のネタができたりと、とても役に立つのです。

いつの間にか、その地方の地理に詳しくなれるというオマケつきです。

是非、日経新聞とともに、地方新聞紙に目を通すことをおすすめします。

 

あわせて、ご当地本を読むのも良いですね。

「県単位」の観光案内がメインのものもあれば、グルメ中心のもの、地元の歴史や地元出身者について書かれたものなど、たくさん種類がありますので、ひとあたり目を通されるとよいでしょう。

これも、読んでいくと、地元の人よりも「地元の通」になれますよ。

 

まとめ

人事異動で都会から田舎へと地方転勤になったら必ずやるべきこととして、

  • くさらない
  • やるべきことを見出す
  • 職場の上司・先輩・同僚との人間関係をうまく作る
  • 地方での仕事のやり方を学ぶ
  • 地元の名所に足を運ぶ
  • 地元新聞紙を購読する

の6つをあげました。

 

大切なのは、一時的な感情で投げやりな言動をとらないことと、新たな職場やその土地に慣れることと言えるでしょう。

この2点ができれば、きっと有意義な会社員生活を過ごすことができます。

そして、何年かすると、人事異動でまた別の土地に引っ越すでしょうが、その時は名残惜しくて「異動したくない」と思うかもしれません。

こう思えるくらい馴染むことが出来たら、本当に幸せな転勤だったと言えますよね。

 

本記事をお読みいただいたあなたが、もし、不本意な転勤をせざるを得なくなっても、それを幸せな転勤に変えられることを切に願っています。

 

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では、また。