会社を辞めると言ったら健康保険は「任意継続」にするか「国民健康保険」にするかって聞かれたんだけど・・・、そもそも健康保険って何なの?
入らないといけないの?
生命保険とはどう違うの?
会社を退職するとき、いろいろな手続きがあって、めんどくさいし、そもそもよく分からないことが多いですよね。
そんな中でも戸惑ってしまうのが、退職直前に会社の人事の人から、
「健康保険は、「任意継続」にするか「国民健康保険」にするか、どっちにしますか?」
と聞かれること。
会社勤めをしていたら、特に意識していなくても”勝手に”加入していた健康保険も、会社を辞めるときはどうするのか自分で判断して、自分で手続きをしなければなりません。
(この事務的な手続きって本当にめんどうなだけに、今まで面倒を見てくれていた会社の有難みが良く分かるんですよね・・・)
参考 退職したら健康保険は国民健保?任意継続?それとも国民健保の軽減措置?
ところで、そもそも健康保険って何か、ご存じでしょうか?
分かっているようで分からないという方もいらっしゃるのでは?
そこでこちらでは、健康保険とは何かについて、できるだけ簡単に(ざっくりと分かりやすく)ご紹介します。
健康保険って何?
健康保険とは何か?一言で言うと、
病気・ケガ・出産・死亡した場合に、その医療費や葬祭費用などが支給される制度
のことです。
で、健康保険には2種類あって、ひとつは「社会保険としての健康保険」、もうひとつは「国民健康保険」です。
社会保険としての健康保険
会社にいる間は、ほぼ自動的に健康保険に加入することになります。
これは「社会保険としての健康保険」と呼ばれるもので、会社勤めの人が入るもの。
会社や関係するグループ会社などで組織される「健康保険組合」が運営するものと、主に中小企業など人数が少なくて単独で組織するのが難しい会社が入る「健康保険協会」といったものがあります。
「社会保険としての健康保険」は、会社員が入るものであり、特典として「保険料の半分を会社が負担してくれる」ことがあげられます。
国民健康保険
もうひとつの「国民健康保険」ですが、こちらは市区町村が運営していて、個人事業主や無職の人などがはいるものです。
個人として入るので、保険料は全額、自分で支払うことになります。
「社会保険としての健康保険」と「国民健康保険」、同じ「健康保険」という単語が使われているので、ややこしいのですが、保険の保障内容はほぼ同じで、大まかな違いは、会社員が入るのか、その他の人が入るのか、そして、保険料を半額負担するのか全額負担するのか、ということです。
生命保険との違いは
保険と聞くと、一番最初に思い浮かぶのが「生命保険」という方もいらっしゃるでしょう。
「生命保険」は、死亡した際に残された家族の生活が困らないよう一定のお金がもらえるための保険のこと。
「特約」として、医療費や入院費を補填するお金がもらえる仕組みがあります。
一方、健康保険は純粋に「かかった医療費の7割を負担してもらえる制度」で、ここが大きく違います。
また、健康保険はほぼ強制的に加入しなければならないのに対して、生命保険は入るか入らないかは個人の自由というのも大きな違いですね。
退職したら国民健康保険に入る?
さて、会社を退職したら、「社会保険としての健康保険」から「国民健康保険」に切り替えるのが原則となります。
が、それ以外にも2つの選択肢があります。
1つは、これまでの会社の健康保険に退職後も加入する(健康保険の任意継続)こと。
もう1つは、配偶者などが社会保険として健康保険の加入者の場合、その被扶養者となること。
つまり、会社を退職したら、健康保険は、
- 国民健康保険に入る
- 会社の健康保険を任意継続する
- 健康保険の被扶養者になる
の3つのうち、いずれかを選ぶことになります。
いずれも選ばなかったら?
もし、上で書いた選択肢を選ばずに、「どの健康保険にも入らない」としたらどうなるのでしょうか?
日本では、「国民皆保険制度」というものがあります。
国内に住んでいる人は、何らかの健康保険に入っていなければならないというもの。
これがあるので、任意継続か被扶養者になっていなければ、手続きをしていなくても「国民健康保険」に加入していることになるのですね。
なので、「国民健康保険」の保険料の納付義務も発生しているわけです。
が・・・、健康保険料を支払わなかったとしても、これと言った罰則はないんですけど、ね(笑)。
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