桜の開花宣言が聞こえてきましたね。いよいよ春がやってきた感じがします。
週末、かつての上司を囲む会があり、参加してきました。
昔は仕事にとても厳しく、少々、煙たい存在であったのですが、それゆえに教わることも多く、また、部下の面倒見が良い人でしたので、怖がられながらも慕われる、そんな存在だったのです。
なので、現役引退されても、年に1度くらいは会いたいなと思う人が何人もいて、定期的に囲む会が開催されているのですね。
今は還暦も過ぎて、すっかりと丸くなられていますが、相変わらず、礼儀作法には「うるさい」人なのです。と言うのも・・・。
週末の宴会は中華料理でした。
おいしく料理をいただいていたのですが、円卓ではなく普通の長テーブルだったので、ある人が気を利かせて大皿から、各々の小皿へと取り分けをしていたのです。
その際に、元上司から、
「実はな、中華料理にも作法があってな、人の分の取り分けをしないのがマナーなんだよ」
との言がありました。
参加者は、「え~、知らなかった」と口を揃えて驚きました。
皆、いい年したオッサンばっかりです。これまで、一体どれだけ中華料理を食べてきたか分からないくらい場数はこなしているのですが・・・、私も含めて誰一人、知らなかったのです。
中華料理のマナー
その後、元上司から中華料理でのマナーの「講義」がありました。
と書くと、本当に鬱陶しいジジイが講釈を垂れている様子をイメージされるかもしれませんが、笑いながら楽しく話されていたし、時間も2・3分程度だったので、全くイヤな感じではなかったです。
ただ、このときは酔っ払っていたので、教えてもらった内容は、ほとんど忘れてしまいまして・・・。
で、改めて調べた中華料理のマナーは、以下のとおりです。
- 円卓を囲む中華料理の場合、入り口から遠い席が主賓席で、それ以外は自由
- 椅子には左側から座る
- 最初に料理を取るのは主賓(あるいは目上の人)
- 回転卓を時計回りに回して料理は全員に行き渡らせる
- 菜箸は銀製の物を用いる(毒殺防止の歴史から生まれた作法である)
- 回転卓の料理は立って皿に盛らず、回転卓の上に自分の箸やグラスは乗せないこと
- 取り皿は一料理に一枚使う(遠慮なく交換して構わない)
- 料理をいただく時にとり皿は手に持たない
- 取った料理は残さないことがマナー
- 他の人の料理を取って上げるようなことはしない
*赤字で記したのは、私が知らなかった中華料理のマナーです・・・(恥)。
和食のマナー
ついでと言っては何なんですが・・・、和食のマナーについても調べてみました。
これは、食べる順番とか、食べ方(噛み方)とかのお作法がいっぱいあって、しかも、本やネットで、記されていることが微妙に違うのです。
もしかしたら、流派(あるいは地域差)があるのかもしれません。
共通していたのは、器の扱い。
基本は手で持つけれども、手のひらより大きい器は持ってはいけない。
ただし、お重や丼は手で持ってもOK。
なので、小鉢や、刺身の醤油皿は手で持つのがマナーで、手のひらで受ける手皿はダメとのことでした。
お箸のマナー
そして、お箸の使い方に関するお作法もたくさんありました。
タブーとされている使い方には、「名称」が付けられているのがおもしろいです。
- 移り箸 ~ おかずからおかずに移ること
- 迷い箸 ~ どれを食べようかと箸を料理の上で動かして迷うこと
- 惑い箸 ~ 箸を食べ物につけて、食べようかどうしようかと惑うこと
- 刺し箸 ~ 箸に食べ物を刺して食べること
- 涙 箸 ~ 箸先から汁をぽたぽた垂らすこと
- 渡し箸 ~ 食器の上に箸を渡して置くこと
- 寄せ箸 ~ 箸先を器にかけて引き寄せること
- さぐり箸~ 器の中のものを箸で探って食べること
- もぎ箸 ~ 箸についたものを口でもぎとること
- ねぶり箸~ 箸の先を舐なめたり、くわえたりすること
- 込み箸 ~ 口の中にたくさんの食物を箸で押し込むこと
- 空 箸 ~ 食べようとして一度その菜に箸をつけながら、それを食べないでそのまま箸を手元に引いてくること
- 拾い箸 ~ 箸から箸へ食べ物を受け渡すこと
- 指し箸 ~ 箸先で人や物を指し示すこと
- 握り箸 ~ 箸と器を同じ手で同時に持つこと
- 重ね箸 ~ 同じ料理ばかりを続けて食べること
- つっこみ箸~ 共用の食器(大皿など)に自分の箸を入れること。通常は菜箸を使うが、ない場合は“うら箸”を使う
お箸のマナー、本当にたくさんありますね。
ネーミングがなんとも絶妙でおもしろかったのですが、マナー違反と知らずにやっていたことが、けっこう、ありました・・・。
一点気になったのが“うら箸”(逆さ箸)。
私は、うら箸はマナー違反だと思っていたのですが、菜箸(取り箸)がないときは、うら箸で取るのがお作法で、これは、意外でした。
食べるときのマナーって、なかなか難しいものがありますが、調べてみたらおもしろかったですね。
それでは、また。