失業保険は「会社を退職したら自動的にもらえるもの」と思いがち、です。
実際、そうだったら、こんなに楽なことはないのですが・・・、受給するには、やっぱり様々な手続きと手順、そして、そもそもの受給条件があるんです。
失業保険を受給する大前提の条件として、
- 「失業状態」にあること
- 「雇用保険の加入期間」が一定の条件を満たしていること
の2点があげられます。
逆に、この受給条件を満たしていない人は、受給できないケースもあるんです。
こちらでは、失業保険が受給できる条件を具体的にみていきます。
失業状態とは
失業状態とは、
- 積極的に就職しようとする気持ちがある
- いつでも就職できる能力(環境・健康状態)がある
- 積極的に就職活動を行っているにもかかわらず、職業につくことができない状態である
をいいます。
これらが伴って始めて「働く意思と能力がある」けれど「就職できていない」こととなり、失業保険の受給対象となります。
なので、
- 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っている人
- 自営を始めた人や自営の準備を始めた人
- 雇用保険の被保険者とならないような短時間就労のみを希望する人
は、「積極的に就職しようとする気持ちがある」とは見なされませんし、「勤務条件にこだわりすぎる人もダメ」なのだとか。
ちなみに勤務条件にこだわりすぎというのは、例えば、
- 年収が1000万円以上
- 通勤時間が徒歩10分以内
- 週休3日制
など、再就職先の条件として、現実離れしすぎているケースも含まれます。
また、
- 病気やケガなどで、すぐに就職できない人
- 親族の看護等ですぐに就職できない人
は、「いつでも就職できる能力がある」にひっかかってしまいます。
失業保険は「会社を退職したらもらえるもの」ではなくて、
「失業中の人が再就職するまでの間、その生活支援のために支給されるもの」
というもの。
もしかしたら、
「これまで長く勤めてきたから、失業保険がもらえる間はゆっくりしよう」
と考える人もいらっしゃるかもしれません。
でも、この正直な気持ちをハローワークの人に話すと、アウトとなるので気をつけてください!
ちなみに、私がハローワークの「職業講習会」に参加したとき、職員の人が、
「失業保険は、積み立て貯金ではありませんからね!」
と力説していました。
失業保険の特定理由離職者とは何か?特定理由離職者の条件と優遇措置
雇用保険の加入期間
失業保険を受給するためのもうひとつの条件は、どれだけの期間、雇用保険に加入していたかです。
いちばん基本的な要件は、
となります。
ちなみに、月あたり11日以上働くと1ヶ月とカウントされます。
なお、会社が倒産したなど、会社都合で退職した場合は、
と条件が緩和されます。
本人は働き続けたかったのに、会社が倒産したので失業してしまったというケースですから、条件がゆるくなってるんですね。
失業保険っていくらもらえるの?生活できる金額?【2019年8月~2020年7月】