こんな会社、辞めてやる!その前に今の会社でしか出来ないことを探してみては?

会社、辞めたきゃ、辞めれば。でもね・・・

社会的に見て「まとも」と言われる会社に勤めている人から、たまに「辞めたい」と相談を受けることがあります。

なんで?って聞くと、

  • 体力的にキツイ
  • 人間関係が良くない
  • 出世の見込みがない給料が安い
  • 飽きた

のどれか、または複数該当する場合がほとんどです。

会社勤めをしていれば、何度か「辞めよう」と思うことがありますし、今、勤めている会社だけが会社でなければ、人生の全てでもありません。

なので、「辞めたきゃ、辞めれば」良いのです。

しかし、それでも私は「でも、もう一度、考え直してみれば?」と問いかけます。

と言うのも、「宮仕えという立場は、どこに行っても一緒」である一方、「今の会社でしか出来ないことが、必ずあるはず」だと思っているからです。

しょせん、宮仕えは宮仕え

前者は入社3年目、私が転勤する際に、新卒2年目で他社に転職していた後輩に教えてもらったことです。

彼は私が勤める会社に新卒として入社してきました。1年ほど勤務した後、「こんな堅苦しい会社、辞めてやる!」と言って、他の会社に移っていきました。

が、そこは2ヶ月もたずに退社し、しばらくしてから3社目に再々就職していたのです。

さて、私は辞令を受けて、異動することになりました。

はじめて会社を辞めようとしたときの話・・・

この異動で滅茶苦茶落ち込んでいて、もう辞めようかと考えていたので、彼に相談してみました。

すると、

「会社なんかねぇ、どこに行ったって同じですよ。我慢しなければいけないことばっかりです

としみじみと語ってくれたのです。

彼は、会社の風土、それは社員の気質とか、その会社での仕事のやり方とか、あるいは人事制度とかになるのですが、それらがどうしても自分には合わず、転職したのです。

でも、次の行き先でも合わずにまた転職、そして、3社目でもやっぱり合わない。

そのときに、はじめて「会社なんか、どこに行っても同じ」だと気づいたそうです。

要は、「合わないことは絶対にある。それにどこまで合わせられるかは自分自身の問題。最低限、合わせなければならないことすら出来ない人間は、どこに行っても通用しない」ということです。

この言葉は、重かったですね。

 

今の会社でしか出来ないこと

そして後者の「今の会社でしか出来ないことが必ずあるはず」は、私がこれまでを振り返って、本当に実感していることなのです。

私自身は今、会社でかなり自由に振る舞えている、と思っています。

しかし、いきなり自由になれた訳ではありません。

仕事をしていく中で、いろんな手練手管を覚え、ものごとの理不尽さを知り、失敗もすることで、「ここまでは許されるけど、ここを超えるとNG」という境界線が見えてくるようになりました。

そこを踏み越えない術を身につけてはじめて、自負できるレベルになったと思っています。

 

会社で自由であること

「会社で自由であること」とは、ある側面から言えば、「会社でやりたいことが出来る」ことです。

そして、それは一定の実績と経験、そして、周囲の容認の上で、「その会社のその立場でその仕事をしている」ことが条件になると思います。

なので、会社を辞めてしまう前に、その会社でしかできないことはないか、を考え直してみれば、と思うのです。

辞めるのはいつでも辞められるけど、同じ会社に再度、入社するのはほぼ不可能ですからね。

それでも、辞めたい!というくらい気持ちが固いときは、転職に関する情報収集をしっかりと行ったうえで踏み出されることをおすすめします。