話を聞いてもらえないとお悩みの方・・・。
つらいですよね。
ストレスが溜まりますよね。
家族や友人、あるいは、職場の上司や同僚などで、こちらは一生懸命話をしているのに相手は上の空だったり、ちゃんと最後まで話を聞いてもらえなかったり・・・。
「なぜ話を聞いてもらえないのか?」
「自分のことはどうでもいいって思われてるのか?」
って、本当に悩んでしまいます。
自分の話が聞いてもらえないのは、やはり理由があります。
その理由がわかれば、対応の仕方もわかってくるもの。
そこでこちらでは、「話を聞いてもらえない」「話が伝わらない」理由とそれを解決する方法をご紹介します。
ご自身があてはまらないかチェックして、今の「聞いてもらえない」という悩みから解放されましょう!
あなたが話を聞きたくない相手とは?
ところで、あなたの周囲にいる人であなた自身が、
「この人の話は聞きたくないないなぁ」
と思う人はいませんか?
その人の話を聞くのがイヤなのは、何らかの理由があってのことですよね?
その理由は、もしかしたら、あなたの「話を聞いてもらえない」理由と同じかもしれません。
このあたりにあなたのストレスを解消するヒントが隠されているはずです。
話を聞きたくない理由
さて、あなたが「話を聞きたくない」と思う理由を考えてみてください。
それは、大きく分けて、相手の
「話の内容がつまらない」
「話の仕方がヘタ」
の2つがあるはずです。
そして、
のではと考えます。
話の内容がつまらない
いくら相手が一生懸命話してきても、話の内容に自分が興味を持てないと、聞こうという気持ちになれませんよね。
つまり、相手の話の内容が「つまらない」と感じると、話を聞こうという気にはなれないものです。
そして、話を聞いていて、つまらないと感じるのは、相手の話が、
- 自慢話
- 後ろ向き・否定的な考え
- 愚痴や悪口
などと言った「感じが悪い」場合があるでしょう。
一方、話のテーマに興味は持てるけれど、
- すでに知っている
- 具体性がない
- 主観だけを延々と話される
など、話の中身に価値がないと感じるときも、聞いていて「つまらない」ですよね。
さらに、
- 同じ内容を繰り返される
- 言っている内容がコロコロ変る
と、だんだんとストレスが溜まり、聞くだけ損という気持ちになってくるものです。
話の仕方がヘタな人
相手の話の仕方がヘタなときにも、話を聞く気にはなれません。
話の仕方がヘタな人には、「話し方」と「話し振り」の2つに問題があります。
話し方
思いつくまま話をされると、テーマがあっちこっちに飛びますし、話の途中をすっ飛ばされると、つながりが理解できなくなり、何の話をしているのか分からなくなります。
専門用語や横文字、難しい言い回しをされると、言葉の意味が理解できないので、話の内容も理解できません。
そして、
- 延々と話し続けられる
- 一文がやたらに長く関係のない情報がたくさん混じっている
- 言い回しが極端(語感や語尾がきつい、断定的・あやふや過ぎ、表現がオーバー)
だと、聞いていてストレスを感じますよね。
話し振り
いかにも教えてやっているといった風に、押し付けがましく言われると抵抗を感じますよね?
そして、度が過ぎた感情的な話し振りもカンベンしてもらいたいもの。
自分の話をおもしろがって一人で勝手に大笑いしたり、悲しい話で泣き出したり、などと言うのはまだ辛抱できます・・・。
問題は、自分の話に興奮してきて怒り出す人の話を聞かされるとき。
他人の悪口を言っている人が、だんだんと感情が高ぶり、やがて、目の前の人を悪口の対象者に見立てて責め始める・・・、これは話を聞く以前の問題で、本当にカンベンしてもらいたいです。
こういった人たちは、自分はしゃべりたいことを一方的にまくし立てるけれど、相手の質問や意見などは一切無視します。
単にストレス発散の相手をさせられている、ということです。
それと、話以外で不快感を感じることもたくさんありますね。
- 甲高い声で早口でまくしたてる
- 話がゆっくり過ぎて間延びする
- 声が小さくて聞き取りにくい
- はっきりとしゃべらない
- やたらに近づいてくる
など。
相手が清潔感に乏しい人だと不快感に拍車がかかり、肉体的・精神的なストレスを感じます。
話を聞いてもらえないもうひとつの決定的状況
上に述べたものは、曲がりなりにも相手からの話は始まっています。
そのうえで、「話の内容がつまらない」「話の仕方がヘタ」、だから聞かないとなっているのです。
ところで、これとは別にもうひとつ、決定的な状況があります。
それは、端から「話が成立していない」という状況です。
この、「話が成立していない」という状況は、ひとことで言えば、聞き手が話し手を
「相手にしていない」
ということ。
あなた自身、ある人のことを、
- こいつのことは嫌いだから話をしたくない
- こいつの言うことは嘘八百ばっかりで信用できない
- こいつはレベルが低くて、いつも大したことを言わない
などと思っていたら、その人の話は端から聞こうとしないですよね。
あるいは、聞く振りはしても、右から左に流していませんか?
程度の差はあるにせよ、相手(個人または組織)との人間関係がよろしくないと、「聞かない・聞いてもらえない」という「話ができない」状況になってしまいます。
こうなるまでには、さまざまな原因があると考えられますが、実に根深い問題と言えるでしょう。
自分の話を聞いてもらえないときの対処法
「自分が話を聞きたくない理由・相手」について述べてきました。
あなたが「自分の話を聞いてもらえない」と悩んでいるのであれば、このどれかに当てはまらないか、チェックしてみてはいかがでしょうか?
そして、ひっかかるものがあれば、まずはそれを直すように意識するとよいでしょう。
「話の内容」も「話の仕方」も、いずれも話法上のテクニカルな問題です。
一朝一夕で直らないかもしれませんが、まずは、問題点を自覚することが大切ですよね。
でも、「話ができない」という状況であれば、人間関係を何とかするしかありません。
今の状況となったのはなぜかを探り、必要に応じて直すという作業を地道に重ねてみましょう。
それと、忘れてはならないのは、相手側に問題があるかもしれないということ。
なので、あまり深刻にならないほうが良いと思いますよ。
話したことが相手に伝わっていない
ここまでは、「自分が話を聞きたくない理由・相手」から、自分の話が相手に聞いてもらえない理由を書いてきました。
続いて、人との会話でのもう一つの悩み
話したことが相手に伝わっていない
ということがあげられます。
いわゆるミス・コミュニケーションって呼ばれるもののひとつですが、これってなかなか切実な問題です。
なぜ、自分が話す内容が相手に伝わらないのか、その理由とその対処法について考えてみました。
伝えたはずが伝わってない
自分が直接、相手に話をして、相手も「わかった」と答えたのに、こちらが言いたかったことが伝わっていない(=相手がちゃんと理解していない)ことってありませんか?
重大なことはもちろんですが、どうでもいいようなほんのささいなことであっても、伝えたはずなのに伝わっていないというのは、すごく気持ちが悪いものですよね。
この行き違いは、仕事においてはミスや事故を引き起こすきっかけになりますし、日常生活において人間関係のトラブルの種となるもの。
ぜひとも、話の行き違いは排除したいですよね。
伝えたはずなのに伝わっていない理由
さて、伝えたはずなのに伝わっていない理由は2つ、
- 相手がちゃんと聞いていない
- こちらの伝え方が適切でない
というものです。
相手がちゃんと聞いていない
相手がちゃんと聞いていないのには、いくつかの理由が考えられます。
が、大別すると
- 相手が話に興味を持っていない
- 話の内容の優先順位が低い
- 相手に理解力がない
の3つだと言えるのではないでしょうか。
こちらの伝え方が適切でない
もうひとつ、こちらの伝え方が適切でないというのは、主には
- 話の内容がつまらない
- 話の仕方がヘタ
- 相手にされていない
が大きな理由です。
問題の根っ子は同じ
さて、伝えたはずなのに伝わっていない理由を、自分と相手の両面から考えて見ましたが、両者を見比べると、実は問題の根っ子は同じなんだと気付きます。
それは、相手が興味を持つ話題なのか、相手に興味を持ってもらえる内容か・話し方かというふうに、話が伝わるかどうかは、要は「相手の興味次第」ってことなんですよね。
逆に言えば、相手が興味を持つ話題であれば、よっぽどヒドイ話し方でない限り相手は聞いてくれるし、伝えたいことはちゃんと伝わると言えるわけです。
(相手の理解力が乏しいとか、あなたが相手にされていないという問題は残りますが・・・、これらを含めた解決方法は後述します)
だけど、相手が興味を持ってくれる話題って、特に仕事においてはそんなにたくさんありません。
また、相手がどうでも良いと思う内容に興味を持たせるように話すって、高等な話術の持ち主でないと困難ですよね。
では、どうすれば良いの?なのですが・・・。
相手に伝わる伝え方
相手が興味を持たない内容であっても、しっかりと伝わるようにするためには、
「短く・簡単に・淡々と」
伝えること。
これが、私が考える「相手に伝わる伝え方」です。
短く伝える
相手にしっかりと伝えよう、分かってもらおうとするあまり、長々と話し続けてしまうのは、よくある話。
だけど、長い話の中には、直接関係のない情報(=知りたいと思わない情報)がたくさん含まれています。
ただでさえ興味がない内容なのに、オマケのどうでもいい話を長々と聞かされると、誰だってうんざりしてきますよね。
長々と説明することは、相手に「伝えたいことが何か」を分かりにくくさせるだけでなく、相手の興味をドンドンと削り取っているようなものなんです。
そして、自分で相手を「聞く耳持たず状態」にしてしまい、本来、一番伝えたかった情報を話しても、右から左でスルーされてしまうのです。
相手が興味がある・なしに関わらず、伝えるときは伝えたいことだけを極力、短く伝えること。
1点豪華主義で伝えれば、相手にはその情報だけとなるので、頭の中にしっかりとインプットしてもらえるのです。
簡単に伝える
短く伝えることも簡単に伝えることと言えますが、さらにできるだけ、簡単な言葉でストレートな表現を用いることも大切です。
難しい用語、専門用語をこねくり回すように話されたら、それを理解しようとするだけで疲れますよね。
それ以前にうっとうしくなって、話を聞く気力がなくなってしまいます。
当然、「伝えたいことが何か」なんて、どうでも良くなってしまいます。
とにかく、伝えたいことがあるなら、簡単な言葉で、分かりやすく伝えるようにします。
淡々と伝える
伝えるのがヘタな人に多いのが、話が長いうえに話をしている途中で、自分の自慢話を入れ込んだり、自分の言葉に興奮してしまう人。
伝えるべきことだけを伝えれば良いものを、自分自身の感情を交え、自慢話を押し付けて、それに対する感想を強要してくるので、聞かされるほうとしてはたまったもんじゃありません。
あるいは、相手を慮ってか必要以上に気を使いすぎて、あるいは、エクスキューズの修飾語を多用して、まわりくどい話し方になる人もいますが、聞かされるほうとしては、これまたうっとうしく感じるものです。
このように感情論を交えながらくどくど話してしまうと、本当に伝えたいことは相手には届かないものです。
なので、伝えるべきことは淡々と伝えるようにすべきなのです。
ただ、淡々とは言っても、冷たく言い放つような物言いはダメ。
使う言葉や口調、表情は穏やかでありたいものです。
短く・簡単・淡々と
相手に伝わる伝え方は、「短く・簡単・淡々と」の3つをセットで行うことと考えます。
そして、この3点セットを行うことで、
- 相手の理解力が乏しい
- あなたが相手にされていない
という問題も簡単にクリアできるんですね。
短く簡単に話せば、相手の理解力が乏しくてもスムーズに分かってもらえます。逆に分からないことがあれば質問してもらえば良いですし。
(相手に理解力がないからと言って周辺情報も含めて長々と話しをすると、情報が多くなりすぎて、何が分からないのか分からない状態になってしまいます。それこそお話になりませんよね)
そして、残念ながらあなたが相手にされていない(=見下されている)場合であっても、「短く・簡単・淡々と」話せば、それくらいだったら聞いてもらえますから、ね。
このように、「短く・簡単・淡々と」伝えることは、相手の理解力や相手との人間関係も相当程度カバーしてしまう方法だといえるのです。
おわりに
相手に伝わる伝え方として、
- 短く伝える
- 簡単に伝える
- 淡々と伝える
の3つをセットで行うことをご紹介しました。
これは、相手の聞く負担と理解する労力をできるだけ軽減させることに他なりません。
こうやって、相手に楽に聞いてもらえるようにして初めて、興味のないことでもちゃんと伝わるようになるのです。
相手に「なかなか、うまく伝わらないんだよなぁ~」とお悩みの方、もしかしたらこの3点セットの逆のことを行っている可能性があります。
ご自身の伝え方をチェックした上で、一度、3点セットを試してみませんか?
きっとうまくいくはずですよ!
<おすすめの書籍>
人とのコミュニケーションの基本は会話にあります。まずは相手の話をしっかりと聞く傾聴が大切。
その傾聴力を身に付けるためには、「プロカウンセラーの聞く技術」と「プロカウンセラーの共感の技術」の2冊がおすすめです。
「プロカウンセラーの聞く技術」では、傾聴の基本的な技法が、「プロカウンセラーの共感の技術」では、共感の得方について、とてもわかりやすく書かれています。
ぜひ、ご一読ください!
<傾聴関連記事>