ずっと以前に、一緒に仕事をした上司が、やたらに「カタカナ言葉」を使う人でした。
聞いていて、何をしゃべっているのか全然わかりませんし、そもそも、その人のことが大嫌いだったので、
「アンタは、ルー大柴か?!」
と心の中で、思ったものでした。
ところが、言葉って伝染するんですよね。いつの間にか、自分もカタカナ言葉を使うようになっていたのです。
周囲の人には、迷惑をかけていたと思います。
今はできるだけ使わないように意識していますが、きっと周囲から、
「お前は、ルー大柴か?!」
と思われてたんだろうな、と。
ここで、仕事をしていて、わりと耳にするカタカナ言葉を書き出してみました。
「参考になれば」と思いつつも、説明内容は私の会社で使われている意味、もしくは、私個人の解釈を書いておりますので、必ずしも正しいとは限りません。
あしからず、ご了承ください。
ア行(7つ)
アグリー【agree】
同意すること。承諾すること。
「はやく営業部のアグリーを取ってきなさい」
アサップ【ASAP】
「as soon as possible」の略語。
出来るだけ早く」という意味。「なるはや(なるべく早く)」ともいう。
「例の資料なんだけど、アサップでやってくれる?」
アセスメント【assessment】
評価、査定。
「来年度から、新しい人材アセスメントが導入されることになった」
アテンド【attend】
付き添って世話すること。接待すること。
「来週の出張のアテンドをお願いしたいんだけど」
アカウンタビリティ【accountability】
説明責任。
「今回の弊社の不祥事につきましては、企業としてのアカウンタビリティを果たしていく所存でございます」
エビデンス【evidence】
証拠。証言。
「そこまで言うんだったら、ちゃんとエビデンスを出せよ!」
オーソライズ【authorize】
正当と認めること。公認すること。略して「オーソリ」とも言う。
「関係部署から、オーソリを取ってきましたぁ」
カ~ サ行(7つ)
カニバリ【cannibalization】
カニバリゼーションの略で、直訳すると「共食い」。
「今度の新商品、カニバるんじゃないの?」
クリア【clear】
透き通っている。ノルマなどの目標を達成すること。
*使い方によって、意味が変わります。
「これで問題がクリアになったな」=「これで問題がはっきりしたな」
「これで問題をクリアできるな」=「これで問題を解決できるな」
ゴー【go】
やってよしといった承認のことをさす。「go sign」という和製英語の略語?
「部長のゴーが出ました」
コンセンサス【consensus】
複数の人による合意。「agree」は、ただの同意。
「これで、関係部署全部のコンセンサスを得ましたね」
ジャストアイデア【Just an idea】
ただの思いつき。丁度よいアイデアという意味ではない。
「ジャストアイデアですが、言ってもよろしいでしょうか?」
*「何か良いアイデアないかなぁ?ジャストアイデアでいいからさぁ」と言うのは、変な表現となりますね。
シュリンク【shrink】
縮小する。
「売り上げが落ちてるのは、市場がシュリンクしているからだと思います」
スキーム【scheme】
計画の枠組み。計画の手順。
「新しい事業のスキームを説明します」
*スキームは、アメリカでは悪巧みという意味があるそうです。
タ~ハ行(10)
チャレンジング【challenging】
挑戦的なさま。意欲をそそるような、やりがいのあるさま。
*「なかなかチャレンジングな目標を立てたなぁ」というのは、「素晴らしい。がんばれ」か、「目標が高すぎるから、見直したほうがいいんじゃないの?」のどちらかになります。
ディレクション 【direction】
指示。指導。
*指示という言葉には、「上から目線」的なニュアンスがあるため、ディレクションを使うケースがあります。
ナーバス【nervous】
神経質になる。
「今度、社長が視察に来るので、工場長が随分とナーバスになっている」
ニアリーイコール【nearly equal】
ほとんど等しいこと。記号の「≒」。ニアイコールと略することもある。
「ま、目標の数字には至らなかったけど、達成したのとニアイコールでしょ」
バッファー【buffer】
余裕。
「なんで、バッファーをもったスケジュールにしなかったの?」
ヒアリング【hearing】
聞くこと。
「関係部署にヒアリングしておいてね」
プロパー【proper】
「プロパー社員」は、その会社の正社員(出向や移籍社員ではない)。
「営業プロパー」は、営業畑の人。
*昔は製薬の営業担当(今のMR)を指していましたね。
ブッキング【booking】
乗り物の座席、
「来週の会議のブッキングは終わった?」
ブレスト【brainstorming、brainstorm】
ブレインストームの略。集団でたくさんのアイデアを出し合うこと。
ペンディング【pending】
保留すること。
「じゃあ、時間も時間ですので、この案件はペンディングということで」
マ行~(7つ)
マージ【merge】
合わせる。
「この資料と前の資料をマージしてくれるかな」
マスト【must】
絶対、やらなければならない。
「この仕事はマストでしょ」
マター【matter】
~が管理すべきこと。
「それは営業マターだから、ウチは関係ないよ」
ユーエスピー【USP】
「unique selling proposition」の略。その商品だけが持つ長所を発見し、効果的な売り込みの提案に仕上げること。
「この商品のユーエスピーは何?」
リスケ【reschedulingの略】
スケジュールを立て直すこと。
「明日の会議、リスケさせてください」
レベル【level】
段階。
「現場レベルでは、何が起きているんだ?」
*上から目線のニュアンスがありますね。
ワークショップ【work shop】
学びや創造、問題解決やトレーニングの手法。
「来年度の営業活動は、ワークショップ形式で考えて行きましょう」
おわりに
いかがでしたか?
カタカナ言葉、使いたければ使っても良いのでしょうが、わざわざ使わなくても、日本語で十分かな、と思います。
仕事で使いすぎると、イヤミな奴どころかバカっぽく見られますし、そもそも、言いたいことが伝わらなければ意味ないですからね。
それでは、また、次回!