何かの仕事を教えてもらうときに、「これは、こうして、ああして・・・」との説明を受けます。その際、「こうして、ああしてするのは、なぜ?」と疑問をもったことはありませんか?
質問すると、「かくかく、しかじかで、・・・」と理由を説明してもらえる場合がほとんどです。
が、たまに、「前から、そういうやり方をやっているから」という答えが返ってきます。
「???」となりますよね。
そこで、再度質問します。
「じゃぁ、一番初めのとき、そういうやり方を始めたのはなぜ?」
大体、相手はきょとんとした顔になり、答えに困りますね。
そして徐々に不満そうになります。
「こいつは、一体、何を言ってるんだろう?」って顔に書いてあります。
そして、「そんなこと、オレの知ったこっちゃねえよ」とも。
この相手の人は、いわば「考えずに仕事をする人」だと思います。
考えることなく、与えられた仕事を決められたやり方でこなしていく、それを長年続けた結果、与えられた仕事に対して何の考えも疑問も持たずに、ただ、やろうとする身体になったのだと思います。
もしかしたら、
「お前らは、何にも考えずに、与えられた仕事を決められた通りにやってりゃいいんだよ!質問だ、意見だって、生意気なことを言うな!」
って会社があるのかもしれません。
そういう会社、あるいは、そういう仕事に就いているのであれば、「考えること」自体が、やってはいけないこととなりますので、「考えない人」になってしまうのかもしれませんが・・・。
どんな仕事でも、「工夫」が入る余地はきっとあるはずです。なので、「考える」ことも当然、あるはずです。
でも、考えない。
なぜか?
・・・・・・
それは、『楽だから』です。
「与えられことを決められた通りにやってさえすれば良い」
そう心に決めると、何かを考える必要がなくなり、新しいやり方を導入する必要もなければ、それを覚える必要もなくなります。
当然、責任を負う必要もなくなる、と言うことになります。
楽ですね。
そして、「考えずに仕事をする人」になり、それを維持していると、新しい仕事は来ません。仮に来たとしても、誰でも出来る「考えなくても良い」仕事だけが回ってきます。
ますます、楽できますね。
さて、これで満足!と言う人は、それでよろしいかと思います。
でも、それでは余りにつまらない!と思う人は、常に「考える」ことを継続するほうがよいのでしょう。
その「考える」ための一番手っ取り早い手法、それが「PDCA」です。
PDCAとは
一般的なビジネス手法なので、ご存知とは思いますが、改めておさらいしますと、
Plan :企画・計画
Do :実行
Check:確認・評価
Action:改善
で、ひとつのサイクルとして、業務をより良くしていくための手法となります。
継続性の高い業務に威力を発揮しますが、一発ものの仕事でも、その中で小さなサイクルを回すこともありますし、このサイクルを回すことで個人の持つ業務遂行上のノウハウやスキルを高めてくれると言えるでしょう。
って、こう書くと、やっぱり小難しい感じがしますね。
P?企画?だったら、パワーポイントで企画書を作らないと・・・、まずは机に向かって、頭をひねって、紙に書き起こして・・・。
こんなイメージになってしまいます。
PDCAは日常的に使っている
でも、人によって違いはあるにせよ、誰でも日常的にPDCAを使っていますよね。
例えば、の例。
新しいお客様と仲良くなるため、訪問時にニッコリ笑って挨拶をした。
けれども、軽く無視されたので、次回は大きな声で挨拶してみよう。
簡単ですが、このようなことは日常、いくらでもやっているものです。
これをPDCAに沿って見ると
新しいお客様と仲良くなるため : P
訪問時にニッコリ笑って挨拶をした : P・D
けれども、軽く無視されたので : C
次回は大きな声で挨拶してみよう : A
となります。
何かを工夫すると言うことは、意識する・しないに関わらず、PDCAのステップを踏んでいるということなんです。
なので、このステップを深く、スムーズにこなせるようになると、仕事の精度はグンと高まっていきます。
もちろん、「このステップを深く、スムーズにこなせるようになる」には、日々、PDCAを意識しながら「しっかりと考えて行動すること」が大切です。
これが、なかなか難しいのですが・・・。