私、「人見知り」なのですが・・・
私は、かなりの「人見知り」です。
周りを見ると、社交的な人がたくさんいます。初対面の人であっても、すぐに打ち解け、楽しそうに話をしているのを見ると、本当にうらやましく思います。
思い返すと、小さいころから「人見知り」が強く、初めての人と会うときはものすごく緊張して、親や兄・姉の後ろに隠れようとしていました。
幼稚園に入っても、グループに溶け込めず、一人ポツンとしていることもありましたね。
小学生になると、さすがに誰かの背中に隠れることはなくなりましたが、それでも、初対面の人と話すのは苦手でしたし、集団の中で、疎外感を感じることもあったのです。
「人見知り」であるがゆえに感じる寂しさや、自分自身に対する不甲斐なさ・・・。
社交的とはいかないまでも、この状態を少しでも解消したいと、ずーっと思っていました。
「人見知り」は、性格というか、生まれ持った気質の問題だと思います。
私自身、年齢的には十分すぎるくらい大人になっていますが、中身は今も「人見知り」のままだと自覚しています。
しかし、今、何かの話の折に、
「実は俺、ものすごい人見知りなんだよ・・・」
と言うと、ほぼ全員が、
「うそ!全然、そんな風に見えない」
と反応してくれます。
このように、根本的に「人見知り」そのものは直っていないけれど、他者から見てそう感じないレベルになれているので、「人見知りを克服できた」と言えるでしょう。
そこで、人見知りを克服するために、これまで私が何をやってきたこと、特に効果があったことを整理してみました。
私はなぜ人見知りなのか?
私自身、なぜ人見知りなのか?を考えてみました。
まず初めに行ったのは、人と接するときにどんな気持ちなのかを振り返ってみるということ。
すると、人から
- つまらない奴だと思われたくない
- 否定されたり拒否されたくない
という気持ちが強く働いている、というのが分かったのです。
これらには、「一目置かれたい」とか、「肯定されたい・受容されたい」など、「プラスの評価を得たい」という気持ちがあるのでしょう。
ですがそれ以上に、「マイナスの評価を得たくない」という気持ちのほうが強いと思ったのです。
言い換えると、「自分を守ろう」とする意識が先立っている、ということですね。
この自己防衛的な意識が、自分の「人見知り」の原因ではないか、と考えました。
そして、「他人から見た自分の存在価値を守ろうという意識」を下げることができれば、「人見知り」が変わってくるのではないか、と。
この発想をもとに、いくつか考え実行したことがあります。そうのち、私が「人見知り」を克服するのに効果があった6つの方法をご紹介します。
これらの方法は、大きく「考え方」と「行動」の2つにわけてご説明します。
人見知りの克服で「考え方」を変えてよかったこと
自意識を下げる
『私が思うほどには、他人は私のことを考えていない』
これ、真実ですよね。
実際、家族や友人、日々顔を合わせている同僚など、本当に身近にいるごくごく少数の人を除けば、人は他人のことを、そんなに強く意識していません。
逆に考えれば、いくら自分(私)が「良く思われたい」、「悪く思われたくない」って願ったところで、他人はそこまで意識していないということです。
「だったら、相手がどう思うかは、あんまり気にしなくてもいいや」
と考えるようになりました。
すると、初対面のプレッシャーが、格段に少なくなったのです。
*ただし、ビジネスにおける初対面の印象は、以降の関係に大きく影響しますので、それに対する意識と準備はしっかりすべきです。
これは、性格的な「人見知り」への対処とは異なる類のものと考えるべきでしょう。
その場限りと割り切る
相手にどう思われているか気にしなくなっても、結果として、相手が「なんだ、こいつ」って印象を持つこともあるでしょう。
そのことについても、仕方ないことと割り切るようにしました。
もちろん、誰に対してもOKというわけではありません。
何かの会合でたまたま一緒になったとか、儀礼的な紹介を受けたなど、今後の関わりが少ない人が相手の場合、その場限りと割り切るということです。
少々、よろしくない表現となりますが・・・、
「どうせ今後、二度と会わないだろうし、仮に再会することがあっても、 相手は覚えていないだろう。だから、こちらが失礼なことさえしていなければ、あとは別にどうでもいいや」
と考えるようになったのですね。
すると、実に気分が楽になり、ぎこちなさが少なくなりました。
演じる
相手から、どう思われても良いと記してきましたが、ただ、「黙ったままの無愛想な奴」と思われてしまうと、相手もとっつきにくいし、会話はギクシャクしたままです。
それが、イヤだから「人見知り」を何とかしたい、という気持ちもありますし。
沈黙の苦痛が続くくらいなら、いっそ社交的な自分像を作って、それを演じるほうがまだマシだ、と思うようにしました。
今でも、無理に社交的な自分を演じようとしてスベったり、いらぬ一言を言ってしまったり、失敗すること多々ですが、気構えとして「逃げ腰」をやめるようにしました。
人見知りの克服で「行動」を変えてよかったこと
事前情報を集める
仕事相手のように「自分は人見知りで・・・」といった言い訳が通用しない場合は、その人の情報をできるだけ手に入れるようにしています。
今の立場や、やっていること、過去の経歴はもちろん、趣味や顔写真なども。
これらを見ていると、実際に初めて会ったとき、初対面とは思えないのですね。
たとえ書類上ではあっても、すでに知っていることが大きいのでしょう。
また、このような事前情報がなくても、「この人は以前からの顔見知り」と一方的に思い込むと、多少、「人見知り」は緩和されます。
話のきっかけは自分からつくる
意識して、自分から話のきっかけをつくるようにしています。
ビジネスで交渉を行う場合、主導権を握るのは鉄則です。
「人見知り」だからと言って「待ちの姿勢」だと、相手に主導権が渡り、いいようにやられてしまいます。なので、必ず自分が先導するように、心がけています。
このように「人見知り」だから・・・が許されない場面ではなくても、例えば顔見知りが誰もいない立食パーティーなどで、たまたま隣同士になった人に対して、自分から話のきっかけを作るようにしています。
すると、いろいろな話ができて、気の重い時間が楽しい時間になりますし、少なくとも「壁の花」にならずに済みますので。
相手に話してもらうようにする
自分がしゃべることで場持ちさせるよりも、相手に話をしてもらうほうが良いです。
話のきっかけは質問からはじめ、その答えに興味を持って聞き入り、さらに質問をする。あるいは、感想を述べたり、褒めたりする。
これによって、「自分が話をしなくちゃ」というプレッシャーから解放されますし、何より会話の流れに乗っていれば良いので、楽なんですよね。
ここで重宝したのが「傾聴」の技法です。
詳細は、こちら「聞き上手になるために」シリーズをご覧ください。
まとめ
「人見知り」を克服する方法を6つ記しました。
- 自意識を下げる
- その場限りと割り切る
- 演じる
- 事前情報を集める
- 話のきっかけは自分からつくる
- 相手に話してもらうようにする
なかでも
- 自意識を下げる
- 自分からきっかけをつくる
- 聞き上手になる
の3点は、とっても大切です。
「人見知り」を何とかしようという方、やれば何とかなりますし、思っていた以上に簡単です。
是非、トライしてみてください。
では、また。