これまでの会社員人生を振りかえると、
「あのとき、ああすれば良かった」
「なんで、あんなことをしてしまったのだろう」
「もし、あのとき、今の考え方ができたら、全然違っていただろうに・・・」
と思うことがたくさんあります。
やらなかった後悔、やってしまった後悔。
その時、その場所ですぐに後悔したこともあれば、時間が経ってから気づいたことも。
まさに、後悔の思いが山のように積み重なっています。
人はいくつになっても、あらゆることで後悔するのかもしれません。
しかし、その後悔をしたとき、もし、会社員としての知識やものの考え方、行動のあり方が身についていれば、多くは後悔せずに済んでいたはず、と思えることが本当にたくさんあるのです。
そして、今振りかえると、これらの術は20代のうちから身につけられたことが、いくつかあるのです。
本エントリーでは、会社員として、今後を後悔しないために20代で身につけておきたい7つのこと記します。
*「20代」としましたが、早ければ早いほど良いという意味であり、30代であっても遅すぎることはありません。
後悔しない1・ビジネスマナーを身につける
ビジネスマナーの定義は難しいところはありますが、ザックリ、
- 「日本の会社」の中で、常識として慣習的に行われているお作法
と言えるでしょう。
道徳や倫理観をベースにしているものもあれば、ある種「形式」化しているものも。
特に後者の中には、
「いったい、何の意味があるのかわからない」
「こんなおかしなことが、なぜ、まかり通っているのか」
と思えるものも多々あります。
が、これらは長い時間、多くの人がその行動を積み重ね、定着した結果なのです。
個人的な感覚では、馬鹿らしくて受け入れられないことであっても、先人はそれをやってきた人たちです。
なので、「やり切れる」ことで「一人前の会社員」と認められるのですね。
逆に「やらない、知らない」人は、「常識のない奴」「協調性のない奴」と見られ、会社員として、ダメな奴とされかねないのです。
もちろん、「お作法」の理不尽さには程度問題はありますので、何でもかんでもやらなければならないものではありません。
が・・・、少なくとも相手を不快にさせない、相手から軽く見られない、そして、自分が恥をかかないために、最低限のビジネスマナーを身につけることが、20代を後悔しない第一歩だと言えるでしょう。
ビジネスマナーについて知りたい方はこちらを参照してください。
後悔しない2・経理と労務に関する知識を身につける
どんな職種に就いていても、仕事をしている以上、お金と労働に関する決まりごとは、必ず付いてまわるものです。
職種が変わっても、転職しても、そして、独立起業しても、これらは絶対に必要な知識です。
自分の給与明細を見て、そこに書かれている項目が何のことか分かっていますか?
残業の決まりにはどんなことがありますか?
確定給付年金と確定拠出年金の違いは?
売り上げ・原価・利益等の経理の基本は理解できていますか?
全てをこと細かに理解し、覚える必要はありません。
「どんなことがあって、それは大体どのような内容かを知っていて、どこを調べればよいかが分かっている」
だけで十分です。
経理と労務に関する知識は、ありとあらゆる場面で必要となり、これを知っているか否かは、ボディブローのように効いてくるものです。
なお、経理的な知識を得るには、簿記とファイナンシャルプランナーの資格取得用のテキストがおすすめです。
繰り返しますが、無理に覚えなくてもOK、理解できなくても構いません。
まずは一読し、どんなことが書いているかを知っておくだけでも、あとあと後悔することが格段に減るはずです。
ファイナンシャルプランナーで学ぶ内容は、以下のエントリーをご参照ください。
おすすめ
簡単に取得できて、役に立つ国家資格「ファイナンシャル・プランニング技能士」
後悔しない3・日常的な事務処理はテキパキやる習慣をつける
会社勤めをしていると、様々な事務処理をしなければなりません。
日報の作成や旅費等の経費の精算といったメイン業務にくっついているものもあれば、 年末調整や健康保険証の現認調書等、個人の福利厚生に関わる書類作成まで。
この手の事務処理は、必要だと分かってはいても、雑用と言う意識が強いためか、ついつい後送りしがちですよね。
しかし、これらはすぐに片付ける習慣をつけるよう強くおすすめします。
どうせ、いつかやらなければならないことです。
まして、大した時間がかかるわけでもないので、さっさと片付けてしまいましょう。
放っておくとあっという間に溜まり、ますます、イヤになってしまいますからね。
「雑用だからどうでもいい」という発想を持っている人は危険信号です。
仕事に対するマイナスの意識がどんどんと広がっていき、メイン業務ですらも「どうでもいい」となりかねないですよ。
それと、「この程度の事務処理すら出来ない人は、仕事が出来ない人」と周囲から低い評価をされることを覚えておきましょう。
とにかく、事務処理はテキパキとやる、そんな習慣を身につけることが大切です。
「仕事ができない人には絶対にならない!」という方におすすめの記事です。
あなたの会社に必ずいる「仕事ができない人」。そんなダメ社員にならないために気をつけるべきポイントをご紹介しています。
関連記事 仕事ができない人に共通する「だらしない」という特徴
環境変化に耐え生き残れる企業人になりたい方はこちらの記事をご覧ください。
「仕事が出来る人」なら必ず身につけている3つの普遍的要素を紹介しています。
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対人対応力を高める3つのこと
対人対応力を高めるとは、言い換えればコミュニケーション能力を高めるということですが・・・、この表現だとバクっとし過ぎですので、以下の3つのポイントに分けました。
後悔しない4・周囲の人をよく見る習慣をつける
個人差はありますが、一般的に「人を見る目」はその人の積み重ねてきた経験によるところが大きいです。
20代という若い年代では、それまでの交際範囲や仕事で接する相手はある程度限定されているのが一般的ですから、自分では様々なタイプの人を幅広く知っていると思っていても、客観的にはさほどでもないという場合があるのです。
なので、たいしたことがない人をやたらにスゴイと思ったり、その逆もあるのですね。
これによって起きる問題は、
- 他人を客観的に評価できない
- 他人との比較において、自分を正しく評価できない
ことと言えるでしょう。
さらには、狭視眼的であるという自覚なく、自分が正しいと思ったまま年を重ねていくと、他者の考え方や行動を理解できない「頭の固い」人になってしまいます。
世の中にたくさんいる「出来の悪い管理職」の多くは、こうやって製造されているのではないかと思います。
そこで、若いうち、できれば20代の間に身につけておきたいのが「周囲の人をよく見る習慣」なのです。
これによって、自分の思考と行動の幅が広がり、人を見る目が養われ、そして、他者理解のレベルが上がるのです。
見るべきものは、場面・場面での他者の行動です。
どんなときに、どんな立ち振る舞いをするかを観察します。
そして、なぜその行動を取るのか、その際の思考をイメージし、さらには、自分ならどうするか、を考えてみましょう。
そして、可能であれば、あとで本人に「何をどう考えたのか」直接、聞いてみるのです。
日常的に行うと言うよりは、何かのトピックが起きたときに(失敗したとか大問題が起きたなど)、その時の他人の行動をしっかりと見ると良いでしょう。
(他人の悪い行動を見るほうが、反面教師として学ぶことは多いですよ)
後悔しない5・上司と良い関係を作る術を身につける
会社生活の中で、最も強い影響力を持つ上司。
その上司と良い関係を作り、上司から好かれるだけで、会社生活の半分は「成功」と言っても過言ではありません。
しかし、上司と良い関係を作ることはある面、「媚を売る」ことでもあり、人によっては一番、抵抗を感じることでもあるでしょう。
そのような思いがある方は、
- 自分がより良い会社人生を送る、そのための手段として上司と仲良くなり、上司をうまくコントロールすること
と割り切ってみては、いかがでしょうか?
イヤな上司や出来の悪い上司には、反発こそすれ、仲良くするなど考えられないという人も多いでしょう。
それでも、上司は最大のキーパーソン、良い関係を作ることが最重要であるのは間違いありません。
ひとつ、「大人の対応」として、上司に歩み寄ってみませんか。
もし、20代でこの術を身につけることができたら、とても有意義な会社員人生を過ごせるのは間違いないです。
具体的な対応方法は、こちらのカテゴリーで記載していますので、ご確認ください。
自分の市場価値が分かるサイト
後悔しない6・いばらない
仕事においては、立場というものがあります。
その立場によって力関係が生まれます。
発注する側と受注する側、指示する側とされる側、許認可する側と受ける側、そして、お金を払う側ともらう側。
この力関係によって、接する態度が変わるというのはよくある話です。
特に、下の立場は上の立場に対して重きを置いた対応をし、上の立場の人間は、いばった態度を取るというのはよくあることです。
自分の中で格付けをし、その上下関係によって態度を変えるのは、人間の、それも特に男性の本能かもしれません。
しかし、仕事における立場というのは、「機能の役割分担」によって生じているものであり、その人個人の資質などとは別のものです。
ところが、いばる人間は、それを自分自身の資質と勘違いしてしまうのですね。
役所や大企業の人間は、若くしてチヤホヤされる機会が多いのですが、それを当たり前に思ってしまうと、礼節をもって接している相手に対しても、ぞんざいな態度を取ってしまう。
下の立場になることが多い人は、自分より下の立場の人と接すると、日頃のうっぷんを晴らすがごとく、いばり倒す。
世の中で良くあることでしょうが、この良い・悪いは、いちいち論ずるまでもありません。
自分は何様か?相手はどんな思いをしているか?をちょっと考えれば、すぐに分かることです。
絶対にいばらないこと。
後悔しない7・先の自分をイメージする習慣を身につける
日々の仕事に漫然と押し流されることなく、確固たる自分自身を持つこと。
言うのは簡単ですが、行うのはとても難しいです。
これを行うには、少し先の自分をイメージすることが、とても効果的です。
2~3年後の自分、5年後の自分。
自分がどうなりたいのか、何を望んでいるのかを確認するためにも、これを行うと良いですよ。
詳しくは、こちらをご覧ください。
まとめ
今後を後悔しないために20代で身につけておきたいこととして、
- ビジネスマナーを身につける
- 経理と労務に関する知識を身につける
- 日常的な事務処理はテキパキとやる習慣をつける
- 周囲の人をよく見る習慣をつける
- 上司と良い関係を作る術を身に付ける
- いばらない
- 先の自分をイメージする習慣を身につける
の7項目をあげました。
今の会社で頑張るか、あるいは心機一転、別の会社に転職するか。それとも起業するか。
どの道を選ぶにしても、ビジネスパーソンとして地力を上げることは、とても大切です。
20代で身につけられることは、身につけておく。30代でも遅くはありません。
今後を後悔しないために、今、できることをやってみませんか?
本記事の項目で、ひとつでも共感できること、やってみようと思うことがあれば幸いです。
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